読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

逆再生が約再生[鳥居みゆき]

●[雑記]飛んで火に入る春のトリ

愛してるって最近言わなくなったのは本当に君を愛し始めたから。
とてつもなく気持ち悪い書き出しで始まればそれはもう引き返せない。知っている。私はアイドルの垣根を越えていま新たなステージへの一歩を踏み出そうとしている。4月に不自然な前髪の角度を誇りとし清々と入学をキメるタカラジェンヌの如く明日が眩しい。眩しすぎて踏み出したその先に時速120kmで駆け抜ける高速道が待ち受けていることにも気付かないくらい眩しい。いつの間にか料金所をETCで通過していた。タッチ&ゴー。ふざけ半分でperfumeを見ていた私はもうそこにはいない。驚くべきことに私が迷い込んだ部屋はアイドルという冠を掲げていなかった。あれだけアイドルを追いかけていたのがウソのように気持が穏やかになっていく。穏やかさと同時に年上を酷く愛でていた過去がフラッシュバック。その意味で私は見事に原点回帰をした。見つけた女は芸人を名乗っていた。

鳥居みゆき
何度その名を書き殴っただろう。私はおかしくなるのではないかそんな気がしている。最初にみたのは3月。完全にブレイクした後だった。ブレイクした後に乗っかるのが最も胸糞悪いが正直そんなことはどうでもよくなった。それほどまでに素晴らしかった。この人間が売れる日本を好きになれそうなくらい素晴らしかった。最初は「ヒットエンドラーン!」でお馴染みのマサコというキャラクターだけをみたので「なんだこの言葉あそびがうまい人は」という程度に収まっていた。それだけだった。だが、Gyoの「鳥居みゆきの社交辞令でハイタッチ」という番組を見て、ごめんなさい私、間違っていたと深く内省した。あらゆる感覚をぐるんぐるんに回されるような脳みそをレイプされている気分を味わえる。そんな経験が人間を見ているだけで味わえるんだという驚きとともに、そこはかとなく勇気が沸いた。この人が売れるならまだやっていける。だってなんだかわからないけどもの凄い大きなものと闘っているじゃないか。TVというマスをポップであると表現して闘っているじゃないか。かわいければ何をやっても許されるというのは真理だと思うけれど、それでも、彼女はなにげなく言っていた。「目に見えるばかりが真実じゃないってこと。ふっふー!」最高だ。えらくかっこいいじゃないか。