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10月16日(日)チーム4「僕の太陽」公演 昼

女性限定公演。
個人的な感想です。






静寂のなか舞台の幕が開き、16のメンバーが構えをとる。
澄んでいるようでどこか黒々しくもある深い青。青春の色。
少女たちの精悍な顔がうっすらと浮かぶ。
震えた。
手拍子と足鳴らしのみで鼓舞される「Dreamin' girls」
現在進行形の彼女たち。
目の前にいた美少女。やっと会えた。センターの島崎遥香さんに。



ぱるる
冒頭4曲は素晴らしく力のこもった表情をしていた。目を見張る。「ビバ!ハリケーン」の間奏はダンスクイーンばりの動きをする鈴蘭の隣にポジションしてるけど、頑張りで負けてない。すごい。なんだこれは誰だ。オンデマで一度みているのに、本物を前に改めてそう思った。だけど実は、その4曲が終わった後にする曲紹介MCにこそ力強さを感じていた。それをとちることは流れを崩すことだと意識しているようにみえた。たぶんそこにチームを代表する意識を感じたからだと思う。前を真っ直ぐ見つめ、顎からしたたる汗の一切を拭わず、台詞を言いきるぱるる。そこにぱるるの凛々しさというか強さをみた気がした。言い終えた後の「いかがでしたでしょうか?」はお決まりの文句かもしれない。だけど本当に自信を持って言えるから言うのだ、というようなやりきった清々しさを全身に湛えている。美しい。かっこいいのだ、ぱるる。もし、成長というのがあるならあそこに成長がつまっていると思った。あと「デジャビュ」もいい顔。


●麻里子さん
すごい。あの温かく力強い表情に堪え切れなくなってしまった。「向日葵」「夕陽を見ているか?」華やかなコンビに隠れていたかもしれないけれど、いっつも帰る方向が同じで、心おきなく信頼していた誰かのことを歌っているように「向日葵」の歌詞を重ねてしまった。『僕は何も聞かないよ/君が君であるために立ち上がるまで待ってるよ/君の胸のその奥に 向日葵は咲いているはずだ/悲しみのその向こうに 未来信じているよ』麻里子さんが歌った時に、もうダメだった。麻里子さんをみているだけでダメだった。『家路を急ぐ君は一人きり/どうして 自分のことを誉めてあげないのかねえ/ちゃんと見てあげようよ 君が君らしく生きてること』麻里子さんの表情はなかなかどうして通り過ぎることを許せない。揺らぐ。


●永尾さん
やっぱり過小評価を受けているように思う。魅せる系の「そんなこんなわけで」「デジャビュ」「愛しさのdefense」などのシリアスな曲では余裕な(少し得意げな)表情をしているし、はじけるような「RUNRUNRUN」「未来の果実」「BINGO!」「僕の太陽」ではめちゃめちゃ笑顔だし、客席に微笑みかけるいとまがないし、メンバーとアイコンタクトしてとにかく楽しそうでしかない。「未来の果実」のしょっぱな誰かの腰に抱きついて笑顔を弾けさせていた。あんなにおっとりした永尾さんがあんなにずーっと楽しそうな顔するなんて想像できない。きっと横山さん嫉妬すると思う。それは冗談だけど、永尾さんは誰かを嫉妬させるくらいの武器になる笑顔を実はもっている。しかし不思議な事にその武器はカメラにはまるで収まらない。映りにくい位置にいることが多いこともあるけど、割となかったことになってる。永尾さんの武器は、体感しなければわからない。


●鈴蘭
もちろん客席に爆レスをくれるけど、それ以上にメンバーに笑いかけまくってることを忘れちゃいけない。ぱるるをひょっとこみたいな変顔で笑顔にさせていたこっちの頬笑みがとまらない。以前私がなっちゃんに思ったこと(舞台の最奥で目を合わせてちょっと元気ないメンバーをはげまし続ける)をアンダーだった鈴蘭はどっかで感じてやってるのだったら…とか思ってしまった。でもホントのところ何にも考えてないとしても、それも魅力だと思う。自分で自分を高めていく(入り込む)力に長けている人はどうしたって惹き込まれる。鈴蘭は曲中で表情が覚醒していく。「愛しさのdefense」で徐々に上気していく頬に、驚きドギマギさせられ、憂いを帯びた瞳は必死で少女を叫んでいる。ともすれば安売りとも呼ばれてしまう“涙売りの少女”な鈴蘭は演者の大切な素養を抱いているのかもしれない。それでいてMCでケロッと鼻の穴をひろげたりする。鈴蘭の愉快さは女子校ノリそのものだ。だから男性の多い通常時では変な空気になるんだと思う。女性しかいない空間だと案外とすんなり笑いになる。急にスイッチ入ってみえて男性はびっくりしちゃうんじゃないのかなぁと思う。あれは急にスイッチがはいってる訳じゃなくて、くしゃみみたいな生理現象なのに。鈴蘭はすごくダイナミックだし、分かりやすいまでの感情を曲に込めて表現するけど、可愛さは些細なところに現れる。私が今日の公演で一番ときめいたのが「夕陽を見ているか?」の冒頭で美宥ちゃんが台詞を言う時に「ららら〜♪」と夕陽のイントロを口ずさんでいたこと。誰もそんなことやってなかったし、すっごく可愛いというか画になっていてハッとした。あんまりアイドルにこんなこと思わないけど、抱きしめちゃいたくなるというのはああいう時なのかなと思った。


●島ちゃん
物理的におっきくて豊かな動きをする。迫力もあり、どこか可愛くもある。私達には表しか見えないけれど、きっと前でパフォーマンスする島田の背中は後ろから見て頼もしいんじゃないかとふと思った。私はみた。エンジンのかかるしょっぱな「RUNRUNRUN」で舞台から落ちそうになるくらい誰より前に踏み込んでいた島田。それは床に張られた番号のシートを踏み越えるくらいギリギリまで。届け届けと思いが一歩また一歩島田を踏みこませる。「僕とジュリエットとジェットコースター」の島ちゃんは首にかけたネックレスが服の上で踊ってる。「竹内先輩」のジャンプは乙女。思いは知ってか知らずか、意図しない所作が島ちゃんを彩る。


●美宥ちゃん
演技者だ。「ヒグラシノコイ」でりっちゃんが歌っている時、自分に歌うパートはないが、上がった上手セリの上で薄いオレンジの光にぼんやり照らされながら想いつめるその表情の翳が濃い。息をのむ美しさがある。光が当たらないのに輝く美宥ちゃんがそこにいた。それでいて美宥ちゃんは子供だ。無邪気なまでに「BINGO!」「僕の太陽」で手をぶんぶん降り、歌うパート以外を軽やかに口ずさんで、客席に目線と笑顔をふりまく姿は年相応の可愛さを感じる。美宥ちゃんはセンターだ。だれが何と言おうとそこに力強く這う。美宥ちゃんは実際小さいけれど、まるで小ささを感じさせないのがセンターだ。そこに何層ものオーラがある。


阿部マリア
玄人向けの匂いがすると思っていた。ダークな世界をもっている。「そんなこんなわけで」で髪を振り乱す時はとりつかれたようだし、「僕とジュリエットとジェットコースター」は横に流した長い髪で顔が半分隠れて片目のガンマンだ。心は綺麗に打ち抜かれた。きっとそこらじゅうに抜けがらがあっただろう。決して抜けがらを回収してはくれない。しかしマリアちゃんはそれだけじゃなかった。よりにもよって「夕陽を見ているか?」の時、隣のまりんちゃんの肩を大胆に抱いて背をかがみ微笑みかける。入山さんを覗き込むように目を合わせ、しばらく合せたままと思ったら前のめりに満面の笑み。イケメン。こんな言葉は安いかもしれないけれど、マリアちゃんはLEON。ちょっと危険な匂いのするイケメン。ダークなのにさわやかな風が通り抜ける優しい微笑みを持っている。そりゃみんな恋だか穴だかに落ちるだろう。なぁなが背面からじゃれつくように絡んでいて、マリアちゃんはまんざらでもない顔をしていた。すごい。あの人の天然イケメンはすごい。十二分に万人向けだ。


●まりんちゃん
類まれなる体型の美しさを持っているように思う。特に美しいのは肩のライン。とんがったいかり肩にすらっと長い手。「愛しさのdefense」衣装は一番似合っていて、とにかく美しい。「そんなこんなわけで」からの制服を脱いだノースリーブも良く似合っている。しかも、まりんちゃんは流し目をものにした。上から見下ろすようなその挑発から危険な匂いがする。何のフレーズだか失念してしまったけど、決めのフレーズで思い切り流し目をしていた時にぞくぞくした。何度も「決め」を知っていた。あと「そんなこんなわけで」のAメロの上半身が全く動かなくて凄いからそこだけでも見てほしい。


●りっちゃん
目線といえば「ヒグラシノコイ」の時のりっちゃんの目線のやり方もすごい。そんなところにまで表現が及んでいるとは思わなかった。立ち位置みたいに目線にも番号を振っているんじゃなかろうか。公演は立体だ。目線は舞台に奥行きを作る。


●いずりな
コミカルで人懐っこい猫のような動きをするけれど、元々持っている涼やかな目元が「僕ジュリ」「そんなこんなわけで」「デジャビュ」でクールな視線に変わる。『心がいやらしく のぼせるように』が大変なことになっている。というか私が「僕ジュリ」のゼロズレでしんだ。髪を片方に縛るいずりなはズルいとまで思う。あと、いずりなは間違えたり振り遅れたりたりする素振りすらないと印象を受けたんだけど、それってすごい。全セットリスト多数のポジションをこなす彼女が一体いくつの振りを覚えているのか考えるだけでも気が遠くなりそうになる。


●みおりん
本当に本当に冗談みたいに体が小さい。それは舞台では圧倒的に不利。マリアちゃんと並ぶことも多いが、まるで別次元。大人と幼児。だけどみおりんは呼びとめておかなきゃ壊れるまで踊ってしまうのではないかと思う程全身全霊だ。それを涼しく軽やかにやるから簡単に思ってしまうけど、ふと冷静になると大変なことをしている。骨がぶっ壊れる。「ビバ!ハリケーン」のステップがやばいことになっている。可愛い、それ以上にこの子は一体何なんだ?!と目が離せなくなってしまう。レモンの皮を剥ぐとそこには何が?


●なぁな
セリがあがってもなおピョンピョンと跳ねて天井につきそうになるのはこれかと合点した。「ビバ!ハリケーン」のステップは床の音が聞こえてきそうなほどキレている。よく自己反省をしているなぁなだけど、キレは申し分ない仕事をしていて、これ以上何を反省する事があるのだと思ってしまうくらい。「夕陽を見ているか?」で一番自由にやっているのはなぁなじゃないだろうか。そういう人懐っこさがマリアちゃんや同期にだけじゃなくもっと前面に出てくるとなぁなは無敵なんじゃないだろうか。


●あんにん
すごくうつくしい災難だけど、目の彫がふかくて表情が分かりにくくみえてしまう。美しいあんにんは美しさをもてあましているのかもしれない。まだまだ15歳。あんにんはきっと開眼する。感じるものはいっとう多いあんにんだからきっと。


メンバーに分けて書いたけれど、正直一度では見きれなかったことが多い。本当にもっともっといい見どころがあると思う。特にれなっち、なかまった、なっつん、りっちゃんは追いつかなかった。もっと色々とみていたい。ずっとみていたい。また観れる日を夢にみて。


「僕の太陽」公演は流れるようなセットリストが素直にいいなぁと思った。公演の中で士気を高めていくセットリスト。集中がきれないまま走りぬく。MCも演目として繋がっているのが素敵だと思う。今のA・KのMCが上手いのは、ポンっと出てきたわけじゃなく、これがあって今のA・Kがあるのだろうか。それを知らなくてはいけないな、と思わせるセットリストだと思った。現チーム4で、MCから「竹内先輩」への曲紹介の流れを主に考えているのは、たぶん麻里子さんなのだと思う。あんにんなかまったなぁながそれを補佐してる。やっぱり美しいなと思う。そして「竹内先輩ー!」のコールから美宥ちゃんが出てきた時の高まりは唯一。あのワクワクする流れを一度体感してみると病みつきになる。


そういえば、今日は偶然があった。偶然がもたらしたものがあった。
「夕陽を見ているか?」の時美宥ちゃんのスカートが外れたことに隣のぱるるが気付いて、そっと確かに美宥ちゃんの腰に手を回しおさえていた。その時のぱるるはハプニングに表情一つ変えず平然としていた。自分がちょっと前に出てみゆちゃんを隠そうとさえしていた。ぱるるはあんなに頼もしい存在だっただろうか。担う部分は目立たないかもしれないけれど、それぞれに何かを引っ張ろうとしている。薄々感じていたことだけど、今日の公演を通してますます、美宥ちゃんとぱるるが並んでいるだけで、心の真ん中をグッとつかまれるようになってしまった。「未来の果実」で『たった一度の青春』と2人が並んで前に出てくる姿に心の高まりを抑えられなくなってしまう。その瞬間、今までのシアターの女神公演に今一歩物足りなさを感じていたのは、まさにこれだ、と思った。2人がセンターとして鏡のように反響し合うと、一気にチームの色が濃く深くなるんだとワクワクした。その姿に圧倒的な未来を感じた。これがチーム4なんだ、いまこの瞬間を目撃できて私は感謝しています。まだこれがはじまりだってことが嬉しくって、くどいくらい嬉しくって、この気持ちをしまっておくことがちょっと困難です。だけど、また会えるということは素晴らしいことだね。チーム4が大好きだ。


愛のために一直線に走る「RUNRUNRUN」も、横殴りの雨が急に襲いかかる「ビバ!ハリケーン」も、明るくいこうぜと心の大地に種をまく「未来の果実」も、君が君であるために立ち上がるまで待ってるとひろげる「向日葵」も、失うことは何かをいつか必ず手に入れられることだという「夕陽を見ているか?」も、かなしいことを笑顔で吹き飛ばす歌の全てが現在のチーム4を歌っているようで、込み上げてしょうがなかった。公演曲はもちろん当時のメンバーにあてた歌だけれど、時を超えて再び召喚され、もう一度いま少女たちを励まそうとしている。何度でも気のすむまで励まし続ける。AKBの中枢を次世代の期待感背負って歌い継ぐこと、それは重責もあるかもしれない。とても冷静にリアルを見据えて「先のことはわからない」と口を揃える選抜組をみて、何を目指したらいいかわからないかもしれない。天災は突然やってくる。楽しい約束が一瞬で反転することもある。安心や確証はない。一方で膨れていくネームバリュー。十分恵まれてると揶揄される状況。流行の裏表を痛切なほど感じながらも、いまを咀嚼して前を向いて行こうとする16の向日葵はなんて晴れやかなんでしょう。逞しかった。


はじめましてチーム4、これからもよろしくお願いします。