さくら学院@お台場合衆国NEXTステージ

9月2日 16:30開演


夏が終わる。この夏も素敵なステージをいくつも体感してしあわせ。ステーシーズのオーケンコラボもハロコンのロングメドレーもBuono!の目線指差し地獄もとても気持ちよかったのだけど、個人的なMVPは℃-ute音霊とこのさくら学院のステージです。℃はさておき、何故このさくら学院のステージが素晴らしかったかというと、それはリハーサルが見れたから。というか野外のアウェーなステージにての公開リハーサルから本番の流れ、そのひとつひとつがきらめいていたから。


フジテレビ社屋前のオープンステージで1ヶ月超行っていたお台場合衆国のステージとしてのトリを務めるさくら学院。なぜかわからない。だけどさくら学院は去年もこのステージに立っているから気に入っていただけたのかもしれない。



さくら学院メンバー
一応整理しておくと、さくら学院は生徒会長の中元すず香ちゃん、副会長の堀内まり菜ちゃんを筆頭に現在12名で活動(参照:http://www.sakuragakuin.jp/members/

3月に3人が卒業、5月には転入生3人を迎え、中学を卒業すると同時に、学院も卒業しなければならない成長期限定ユニットとなっています。今のアイドルグループで卒業時期が最初から決まっている、そんなグループは多分メジャーじゃさくら学院しかいません。さくらがはらはら舞うリリカルな卒業式はこちらのDVDでみることができます、ていうか今すぐ目撃しろゴーナウ。



●リハ
開演20分前くらい。リハが始まって驚いた。音がない。マイクだけを持ちアカペラで場当たりを確認する12人。そのアカペラで歌う声の綺麗なこと綺麗なこと。それは置いといて、一曲確認が終わって、なお12人。あれ?もしかしてこれって…そうだった。指示をする先生の姿とかなかった。12人だけで、あれやこれやといいながら場所を確認し、変更点を確認し、リハーサルをすすめる。会長であるすず香ちゃんの声は全員に伝わるようにか、自然とマイクを通さなくとも聞こえてくる。


「気になるところある人ー!」そう投げかければ、ハイハイハイ!と手を挙げて疑問点を返す。○○のとこ?じゃあ○○からいくよせーの、会長の掛声とともに一斉にステージを演じる12人。父兄(さくら学院ファンのことをそう呼びます)の手拍子が入ってきて個人的にちょっと邪魔臭かったけど、リハはさくさく進む。


会長は舞台に立ちながらも全体のバランスをみて「端っこによろうか」と一列の時端になる、りのんちゃんに声かける場面もあった。すず香ちゃん先導ではあるものの、新入生3人以外は全員が声を掛け合って確認していたそのことにも驚いた。ゆいもあなんかはすず香ちゃんに頼られてるんじゃないかって節もあったし、らうらちゃん、りのんちゃん、はなちゃんの急成長っぷりになんとなく驚かされた。


特にりのんちゃんは今年3月の日本橋三井ホールで拝見した時は自由人で責任とかは二の次の印象をうけたのに、今目の前ステージ上ではえらくしゃんとしていて、周りを引っ張っていく意志すら感じて驚いた。しかもこの子たち、真剣なんだけど笑顔が絶えなくてギスギスした雰囲気など微塵もない。すず香ちゃんはちゃんとしなきゃ、って責任感が強くってちょっと心配だけど、周りみーんながそれについてもつっこんでくれるようなケラケラした雰囲気すら伝わって、新年度のさくら学院は初めてだったんだけど、リハみててなんだかとってもホッとしたと同時に、ステージの上ではとてつもなくプロなんだな、って唸った。



リハみっちりやってわりとすぐに本番がスタート。



■セトリ
01.ベリシュビッツ
02.Song for smiling
MC(自己紹介)
03.WONDERFUL JOURNEY
04.FRIENDS
MC
05.夢に向かって
最後に感想


●本番
お決まりの「ベリシュビッツ」ははじめて斜めから見たので、みんなが円になって向かい合う時の表情がすんごいよくみえてとろけそうだった。パートで言えば「私らしくていいでしょ」をりのんちゃんが歌うのが、なんだかハマっていて素敵だった。


次の「Song for smiling」初聴き。とっても良い曲。モータウンサウンドのワクワクからサビ前の「手のひらあげて」のメロがせつない。伸びやかなすず香ちゃんのソロもせつない。と、うっとりしていたら多分ひなたちゃん?の前に、いきなりローファーが飛んできた。しかも両足。(ちなみどなたさんかのレポによれば、あのローファーは中敷にさくら学院のロゴがプリントされているみたい。素敵です。)

私は上手側の階段でみていたので、その靴が誰のものか最初分からなかったのだけど、みんなの足元を順番にみていったらどうみても靴下の少女が一人。気にする事もなくステージをふむ会長がいた。あのすず香ちゃんが表情に出したり、足元気にしたりするわけはないと思ったけどすごい。

この曲4人×3組で向かい合いながら、足裏にタッチするフリがあって、その時下手のすず香ちゃんグループがすず香ちゃんみてなんかニヤっとしてたようにもみえたけど気のせいだと思う。ひなたちゃんはステージの邪魔にならないよう、ささっと靴を端によけて以後曲終わりまで回収せず。すず香ちゃんは今日も汗だくで体をしならせていた。


その後がMCだったので、スタッフさんがすず香ちゃんの前にローファーを置く。誰の自己紹介のときだったちょっと失念だけど、すず香ちゃんがそのローファーをとりにいくタイミングと被っちゃって、もう〜すぅちゃん!ってなる。気合いはいりすぎちゃって…てへへなすず香ちゃん。MCでも気合い入っちゃって、曲振り間違ってないのに「あ、間違えちゃった!!」とはっとしてるすず香ちゃん。大丈夫間違ってない(笑)とみんなに声かけられ仕切り直す、少し抜けたすず香ちゃん。



3曲目は新曲「WONDERFUL JOURNEY」。ステージを初めて見た。この曲おもろかっこいいよな〜。旗がビシーって決まって。お勉強シリーズはどれも好きだけど、これはガラパゴースとかぐーるぐるとかシルブプレとか、ハロでいえばさゆが担当を任される飛び道具の応酬というか、女子かしまし物語のような突飛さもある楽しい曲。


でも「月夜にアリバダしよう」の歌詞はちょっとなかなかない。アリバダってのは産卵のため一斉に砂浜に上陸してくる自然現象のことだけど、つい先日まで行われていたさくら学院サマースクールに参加した方のレポによれば、アリバダのときは自分の生まれた浜に戻る、それを聞いたもあちゃんが「さくら学院はいつでも戻って来たくなるふるさと、みんなアリバダしようね」と言っていたみたい。なんて素敵な。


落ちサビでは少々アクロバティックなチャレンジもあって(まだ未見の人はその目で触れてほしい)ステージはどうなるのか、本当にやるのかと思ったら、見事なんのブレもなく務めあげるゆいちゃん(水野由結)とねねどん(杉粼寧々)。ねねどん声もぶれずに旗を振りながら歌っていた。すごいや。



4曲目、新体制になってはじめてみる「FRIENDS」のすず香ちゃんペアは武藤前会長に変わってまり菜ちゃん。まり菜ちゃん清らかさというかなんというか表情の作り方に大人っぽさが加わって磨きがかかっていたように思った。普段はあんなわけわかんない動きしてるのにね。女の子の成長って刹那だよ。でもこの曲はなによりゆいもあの成長に驚いてしまう。「ちっちゃなハート磨いてる」の無邪気さから「やけっぱちになっては」でのふくれっつら「すぐに目を腫らして」のすっごいせつない表情、ここのコロコロ変わる表現に目を奪われる。これは斜めからみないとよくわからないと思う。あとこれも斜めから見ていた特権だと思うけど、「こんな平凡な日々も思い出に変わるけれど」で一列のラインが順繰りに手を重ね合わせてあげるのが美しくって美しくってそれで涙が出た。



5曲目は夢に向かって。すず香ちゃんは曲が始まる前に、初めての方にさくら学院の名前も覚えて帰ってほしいけど、せめてこの曲の1フレーズだけでもいいから覚えて帰ってほしいというようなことを言っていた。初めての方にさくら学院を知ってもらうこと、いつもみてくださっている方、どちらも気を遣いながら口上を務めてるの会長だな〜って思ったよ。いいステージだった!!


最後の感想ではもあちゃんが去年のステージのことを思い出して、去年は空に虹がかかって、今年は曇り空だったけど、私のこころとみなさんのこころに虹がかかるといいなと思っていますというようなことを言っていたのが印象的だった。ねねどんは夏休み終わっちゃったーーーでも宿題終わってないーーーなんて絶叫してた。


さくら学院のステージみてると可愛い〜!っていうよりも、とてもうつくしいものに触れて、じわって涙が滲む。こみあげてしまう。私の中でよくわかんないけどそういうのは現時点、さくら学院にしかない。チーム4や研究生は物語を知っているからの涙だし、ハロメンのステージは迫力に気圧されて震えから出る涙。さくら学院のはなんか桃源郷みたいな感じで、涙が滲む。

よくわかんない本当によくわかんないけどさくら学院をみるときにしか動かない、心の動きがあると思う。個人的にあんまりいっぱいみてしまうのもよくないな、って思う。消費したくないアイドル、さくら学院。今年のさくら学院祭を楽しみに待っています。今年も夏が終わった。めちゃくちゃ楽しい夏でした。