2013年9月10日、℃-ute日本武道館公演に寄せて


噴水広場に着いたら舞美ちゃんと愛理ちゃんの堅く繋がれた手がみえた。


会社からどう頑張っても30分はかかる池袋までの道のりが少しだけ短く感じたのは巡りあわせだと思う。「今年は…日本、武道館で、単独コンサートを行います!」5人は喜びを爆発させて、それを間近で見て私は頭に血が上った。浮かんだのはそれまで℃の話を共有した、いろんな人の顔だった。


15時半頃には完売した握手券をとってくれていた方がいたから、おめでとう、こんなにうれしいことはないね、と伝えることができた。ありがとうございます。あのさわやかな笑顔をずっと忘れないでおきたいと思った。きっと忘れてしまうけど、そんな日が確かにあったことくらいは覚えていたい。一人になって帰り道に「おめでとう」と口にしてみたら無性に涙がこみあげた。嬉しかった。くやしくて泣くんじゃない。生きてる証なんだね。



私は昔から℃をみていた人間ではないから、これは感慨ではなくただの感傷だとわかる。舞美ちゃんは本当に嬉しいと唇を噛みしめるんだって、今日初めて知った。誰よりも女の子の顔でうつむいた、岡井ちゃんの可憐な涙。中島さんはリーダーよりも先に口火をきる冷静さがあるのに、誰よりもわかりやすくぴょんぴょん跳ね回る可愛い人だった。愛理ちゃんは脱力して仲間の肩を借りる。本当に信頼しているのがよくわかった。まいちゃんには愛がいっぱいあって気持ちいいくらい素直だった。ほとんどちょうど1年前現場に行き出して、行ける範囲で並走して、遠征というものもいとわなくなって、そこで感じることがたくさんありすぎて、これまた昔の映像を掘り出す発見や驚きの日々が、毎日楽しかったから特に意識しなかった。でもいつの間にか℃-uteの喜ぶ顔がとても身近なことに感じられて、嬉しかった。「8kg痩せます(真顔)」「もーいいわ!」「円陣しよ!」「リーダーの言うことは、ゼッタイ!」いつもの℃の雰囲気にすぐに戻って「『ぞい!』はサンシャインを壊すくらいに」岡井さんがあたりを笑顔にしてくれたはずの発言。なのになぜか泣きそう。なにこれ。私℃が大好きじゃん。


いつしか感じた空気にふわっと呼び戻される。
場所には記憶が宿るから。


ポリリズム発売イベントをした時のPerfume
みんなの夢の舞台である紅白。
ライブハウス武道館へようこそ
BEE-HIVEが集ったあの日。
うめさんも、かんなも、めーぐるも。
そんな未来もあるかもしれない。


自分が行かなくてもきっと集まるだとか、そんなに知らないのに行っていいのかとか、今の℃は見てないし、とかどうだっていい。誰が来たってまぁいいじゃない。どんな思いがあったってまぁまぁいいじゃない。



「行くよー!」



その声に呼ばれた気がするなら、JUMPで集合。
みんな集まれ!はーじーけーるーぞぃ!




「時間かかっても、負けないわよ 私は」

今朝新曲を聞いていて、舞美ちゃんがここを歌うのがとてもいいなと思った。
今日はなおさら思った。

本当におめでとう、℃-ute
これ以上ないって思える日をありがとう。
9月10日、平日。ばっちり空けておきます。