5/25(土)モーニング娘。'14 コンサートツアー2014春 〜エヴォリューション〜@川口リリアメインホール 夜



※ネタバレしています。







驚いたことがたくさんあった。まず、入場したらこんなものがあった。



これはポスターラリーというものらしく、会場内に落書きされた凱旋メンのポスターが何枚も貼ってある。撮影OKらしく、工藤のはこんな感じ。今回のツアーではじまった試みだと同行者が教えてくれた。こういうの、すごくいいなと思った。


物販には研修生が4つの窓口で立っていて、もちろんそこは黒山の人だかりだった。会場に入場するゆえんどうしても研修生の横を通ることになる。売り子をしていない研修生がもじもじしていていじらしかった。席は有り難いことに近くて、久々にチケットチェックをした。こんな近くで娘の単独コンを観るのはいつぶりだろう。たぶん、2007年それくらいぶりだと思う。公演が始まる前にはスマイレージの武道館告知VTRが流れた。娘コンの中でみるスマイレージが異質でどこかずっとそわそわしていた。研修生のオープニングアクトは天まで登れ。くるみんの代わりにこの会場ではかえでぃがセンターにいたことも嬉しかったけれど、みなみなの成長が著しくて驚いた。



オープニングはシンプルでスタイリッシュな作りだった。幾何学の模様がうねうねと形を変えてビジョンに映される。それも一昔前と言えばそうなんだけど、インストの出囃子にハロプロ臭がなくなっていた。本当に娘コンにきたのだろうか、とずっとそわそわしながら見惚れていると、いつの間にかメンバーが配置についていた。その時から終わりまで一貫して、なんだかもうスピード感が違う。1曲目はPassword is 0。バキバキのかっこよさがあるなかに「ワハハゼロー」とか「鴨座ランド」とかつんくちゃんの遊び心溢れるちょっとひねったこの曲からいきなりかっこよく飛ばすんだろうと身構えていたとき目に飛び込んできたのはさゆだった。さゆはまるで少女のようだった。

バキバキ曲でも、客席と目を合わせながら屈託なく笑っているさゆから、本当にライブが好きなんだなぁという想いがこぼれていて、早くも胸がいっぱいになる。

「君の代わりは居やしない」の工藤は身長が伸びて、センターでしゃがんで待機しているところすら頼もしかった。もうほっそいごぼうみたいな子供の工藤ではない。もしかしたら、1年半ぶりの凱旋で緊張したその面持ちも、かっこよさに拍車をかけていたのかもしれない。MCが終わって2曲で数名はもう前髪がビシャビシャ。1曲の体力の消耗は計り知れないが、まだ、たった2曲。このライブ生きて帰れるのだろうか、と先のことが見えなくなる。MCも早々に次の曲がはじまってしまう。


研修生を引き連れてラッパーと化すHDYLJの石田が一気に場を掌握する姿がかっこよくて反射的に笑ってしまった。マイクチェックマイクチェックワンツーする石田の、ドヤを越えたドヤに最大の歓迎を受ける。最高じゃないか。

よっちゃん(吉澤ひとみ)のラッパパパラパのところは小田さくらちゃんが継承。オダサクはモノマネに長けた観察眼の持ち主だから、それを良い感じに変換して接続できた時、よりおもしろいんだろうなぁと期待値があがる。よっちゃんが切り拓いた分野でもあるその壁は、個人的にはプラチナと双璧を成す高さだと思う。オダサクにまだまだエモーショナルを期待している。この曲を現メンがやってくれることをずっと悲願としていた私は嬉しくて堪らなくて破裂しそうだった。「米が上手い(愛ちゃんパート)」がズッキだったことは覚えている。ついに遊び心のあるかっこよさに足を踏み入れた娘をみた。

ブレストのれいなのパートを引き継いだまーちゃんがすっかり自分のものにしていたことには素直に驚いた。がなりとか気負いではなくて、元よりそこにある感じがした。恋愛ハンターはupdatedして、間奏がよりエッジの効いたつくりになっているのだけど、そこで客席を撃ちながら(「ハンター」に合わせて)1歩前に出て下がる、さゆとシンメの誰かがとにかく決まっている。これはなんともかっこいい。愛をハントする進化の集団、モーニング娘。が打ち抜いたハートをぐるぐると巻き寄せて掴む「愛の軍団」でグループがまとまりをみせると、一気にドライブがかかる。



研修生がみせた愛の園にも思いれが深く、良くない癖でつい笑ってしまったんだけど、正直、当時のメンバーよりスタイリッシュでうまいと思う。喰ってかかるような構成のメンバ−で濃かったけど、それでも当時はクールとされていたあの曲は何だったんだろうか、などと体が忘れさせてくれなかったフリを追っかけながら思った。さゆはあの時借りてきた猫のようで、「嘘だよ」のパート自体の嘘っぽさをがたまらなくかわいかった。おとめ組はだめだ。走馬灯に火をつける。

研修生が今後の娘と研修生の日程をお知らせするコーナーはベリキューに帯同している研修生はないので、少し異質だった。リリウムに出演するメンバーを淀みなく続けて最後に「私、加賀楓も出演する」と言った時に客席から歓声を浴びたかえでぃの満足そうな表情はそれはもう素敵だった。



そこからプラチナとEDMが交錯するように進むセットリスト。初っ端がうさピースタッフが大好きな曲としてもお馴染みの笑顔YESヌード。当時デビューで鮮烈なパート割を貰った光井の「どうしてそんなに〜」は同じ紫のオダサクが継承していて、すごく納得した。こういう曲がとても好きなのだろうなと思う。このあたりから生田の肢体が煌びやかなことに気付き始める。完全に逆三角形を描く身体で時々早すぎる動きをみせる生田。格闘技に近いのではないか。もしかしたら生田が目指しているところは違うのかもしれないけれど、突っ込みどころを兼ね備えた魅力につんちゃんイズムをみて安心した。

たしかこのセクションだったと思うけれど、マントみたいな着脱式の衣装を脱ぎ捨てるところがあって、かっこよかった。それからこのあたりで圧倒的だったのはふくちゃん。以前、「リゾナントブルー」の亀井パートを継承したサマも迫力のある美しさだったが、ふくちゃんからはとにかく踊り歌うことの悦びがみえて、うっとりする。この後、カップリングメドレーに繋がるのだが、その「大好き100万点」で魅せるピンク色のアイドルオーラはピカイチで、ふくちゃんが人生で愛しているアイドルそのものを遺憾なく発揮する集大成のような気がした。そこから「坊や」の流れもよかった。



順番が前後するけれど、このメドレーの石田の衣装がかわいい。真っ赤なビスチェにギンガムチェックのオーバーオールが本当によく似合っている。黒のバンダナかなんかを頭に巻いていてとっても可愛い。横からお腹がチラチラしてそれも可愛い。そんな石田が再びフィメールラッパーになる「ふんわり恋人一年生」。最高ね。

「大好きだから絶対許さない」のハモリはオダサクの出すぎず調和する感じがすごくかっこよかった。ハロコンで「悲しきヘブン」を宮本佳林ちゃんとやったことが繋がっているんだろうなとも思えたし、普段から鼻歌の声量ではない声量で歌を歌うらしいオダサクのことだから、2人ユニットなら自分の歌を聴かせたい!と思うんじゃないかしら。少々癖もある鞘師の声を立ててハモりを加えているから、ひとつの音に調和していた。

「なには友あれ!」の麦わらの工藤はやっぱりただの夢見る子供かもしれない。テンポが一律でいくら好きでも息苦しく感じることもあるかもしれないセトリをあの曲が救っている。あのメンバーが救っている。彼店で開かれるさゆへのゲート。ピンクのサイリウムをぶんぶん受けて、さゆはどんどん可愛くなる。



MCは「後輩として」だったかな。
ズッキ(司会)、鞘師、石田。

楽屋ではまず一番不利なとこにいて先輩が座ってから、やっと自分も動き出す。先輩が来る10分前には集合しているという鞘師に、客席から遅刻魔の鞘師どうしたのエーイングが贈られる。ちょちょちょ私のイメージ!となる鞘師と、石田が「そこは何も言えません」ってこぼしたのもよかった。その後石田からの鞘師さんとは心の距離があるという話になり、実際それについて2人が話しはじめたらすっごい心の距離ある感じになって笑った。鞘師は後輩は甘えてきてくれたら、話しかけてくれたら、嬉しいんだよぉ!と司会のズッキに向かってバタバタしていて、それをりほちゃん落ち着きなさいの目線でみているズッキがよかった。ズッキは先輩と二人になったときは、どうしても気まずい雰囲気が流れるけど、先輩から話させてしまうことにすら気を使い、さりげに話題を投げかけるという話をしていた。確かに鈴木さんはよく道重さんに「ここって何なにでしたっけ〜?」とさりげに話しかけている印象がありますと石田。そう9期にとっちゃあ先輩がさゆでしかいないのに先輩という隠語を使いまくっていて可笑しかった。この時、肝心の言葉を失念してしまったのだけど、最後にズッキがトークをうまいこと言って締めたのにカッコよさすら感じた。トークもさゆがいなくても回せるんだと感動した。



ラブマの「ディアー」は飯窪さん。目を寄せながら上下にぐるんぐるんしていて、こんなところでも技巧派の飯窪さんが好きになった。ラブマと恋レボのupdatedはちょっと衝撃が大きいのでまだ受け入れるのに時間がかかる。フリから曲からパートからなにもかも。特に「この星は〜\まーちゃん/」には驚いた。ラブマが終わり暗転した後にふくちゃんの「私を一人ぼっちにしないで」で始まるヘルミーはやっぱりずるいなっと思った。暗転からのふくちゃんがずるい。

ステージの端っこにくるメンバーは工藤、はるなん、生田、オダサクが多くって時々石田が煽りにきたり、ふくちゃんの大好き100万点の笑顔が忘れられなかったりもするんだけど、居住まいとしてふくちゃんと鞘師はなんだかみんなとはすっかり違うところにいるような気がした。それほど圧倒的な異彩を放っている。とにかく今の娘のセットリストは息つくヒマがない。その中で独自の息つぎをしていると思う2人がふくちゃんと鞘師。

さゆを目で追っかけるたび、大丈夫だろうかと思ってしまうが、まーちゃんや石田、生田なんかとよく笑い合っていることも確認できてうれしかった。ワンフォーの曲は表現として第一にかっこよさを求められているんだろうけど、それは別に笑顔がないというわけではないことがちゃんとわかってよかった。曲の合間にアイコンタクトして笑顔がこぼれるのはライブにとって特別なことなのだなと思う。笑顔の君は太陽さで一列に並んだ時、さゆが鞘師と笑い合うところが好きだよ。

熱いアンコール明けに置かれた、トキソラのしんとした空気を心から美しいと思う。鞘石パートで石田の腕が鞘師の頭にぶつかってしまいふふふっとしてたのは少しだけ残念だったと思うくらい世界観を邪魔されたくない曲でもあった。「風の独り言」で天を仰ぐモーニング娘。は今日だけここに降り立った預言者か何かにもみえた。特にさゆと鞘師の表情は深淵をみている。




■工藤凱旋につき

はるかー!とアンコールする会場で「はるか?」という違和感があり、こっそりはるちゃんとコールしていたこと秘密です。いやそう聞こえるんです。埼玉出身の工藤の凱旋はカメラに抜かれたPAさんもオレンジサイをふっていて素敵だった。娘コンにはボードもあって、「彩の国の王子様」「こんばんはるか」とか、凱旋とか提灯とか法被とかそういうの懐かしく思った。

最後の挨拶で石田は工藤に埼玉の名産をきいても「なんもないよ!」と答えるんですよ、この子。と話はじめる、「でも、分かったんです。温かい皆さんがいるじゃあないか!」という節回しが石田っぽくて面白かった。

飯窪さんはあやちょからのメールのお話をしていて、最近、工藤がお気に入りなのか「どぅー今日、凱旋だよね!?頑張ってって伝えて!あ、はるなんも頑張れ〜」ときたので嫉妬しましたよ、今日は工藤に負けないように頑張りましたよ!と話している時の工藤のいやあそんなつもりは〜って顔が本当に可愛い。

ズッキは前回の川口コンを振り返って「この私が体調を崩した」と笑いを誘っていたけれど、リベンジが出来てよかったなぁと思った。オダサクは前回の川口は帯同していたけれど歌うことはなかったので、念願だという話。生田はエーイングが出ると、「おーこーらーれーるー」(※生田には事務所からエーイング禁止令が出ている)とスッキリ場をおさめてもう次のフェーズにいっていた。

誰が話している時もちゃんとできるかな、と温かく見守るさゆがいて、その目線がなんていうかその熱心で(さゆの目周りが濃いせいだけじゃないと思うくらいの)変な感じだけれどやっぱりこの人世界一かわいいリーダーなんだなって思った。最後にさゆが工藤に、もう少し髪を伸ばしてくれたらな〜さゆみの希望だけど、ってそっち向いて話した時の工藤の照れ臭そうな顔とか、さゆが体が少し弱い工藤だけどがんばってるみたいに話した時の温かさはきっと忘れない。



さゆが冒頭で卒業の報告をした時におめでとう!という言葉がちらほら飛んでいた。さゆ以外のヲタとしては、さゆが卒業してからが(資金的にも)本番だという話をしていて、ああもう始まっているんだなとも思った。私もその言葉がすんなり出てくるようになるのだろうか。今は分からないけれど、さゆが最後に思いっきり「愛されたい!」って叫んでくださいと煽って始まった「わがまま気のまま愛のジョーク」でモヤっと爆発した。愛されたいのは誰なのか。できるならば、さゆの女の子にだけ分かるトークをこれからも聴き続けたい。何年経ってもまだ娘コンに行くことができるこの人生。いつまでも輝きそこにいるモーニング娘、点と点を線に変えてくれたのは他でもないさゆ、あなたなのです。











セットリスト(5/24 川口夜)


天まで登れ ハロプロ研修生(吉橋→加賀・野村・和田・稲場・新沼・段原)

オープニング

1Password is 0
2君の代わりは居やしない

VTR

3HOW DO YOU LIKE JAPAN?〜日本はどんな感じでっか?〜

MC

4Only you
5ブレインストーミング(updated)

MC2

6恋愛ハンター(updated)
7愛の軍団
8愛の園 〜Touch My Heart!〜 ハロプロ研修生

MC 研修生の告知

9笑顔YESヌード
10ワクテカ Take a chance(updated)
11気まぐれプリンセス
12君さえ居れば何も要らない(updated)
13泣いちゃうかも
14恋愛レボリューション21(updated)

MC

15カップリングメドレー
ふんわり恋人一年生 生田・鞘師・鈴木・石田・小田
大好きだから絶対に許さない 鞘師・小田
大好き100万点 譜久村・石田 BD:研修生
坊や 道重・譜久村・飯窪・佐藤・工藤
なには友あれ! 生田・鈴木・佐藤・工藤
私がいて 君がいる 道重・鞘師・飯窪・石田・小田 BD:研修生
彼と一緒にお店がしたい 全員 BD:研修生

MC

16LOVEマシーン(updated)
17Help me!!(updated)
18One・Two・Three(updated)
19What is LOVE?

MC

20笑顔の君は太陽

アンコール
21時空を超え 宇宙を超え

MC

22わがまま 気のまま 愛のジョーク